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ユニコーンを狙うCFOに、人事領域の取締役に求めることを聞いてみた

ここ数ヶ月間、法人営業をやりつつ、CFO直下でLiBの人事領域のミッションを任せてもらっている。
このボールを持たせてもらった時に、CFOに「人事領域の取締役を目指すにはどうすればいいですか?」と聞いてみた。それに対する答えは、従来企業型のいわゆる「人事」像とはちょっと違ったものだった。

【1】CFOから言われたこと

  • 取締役は株主から経営を預けられる立場であるから、常に考えるべきは、株式価値の最大化である。取締役になるためには、自分がLiBで「株式価値の最大化」を実現できる存在であることを証明する必要がある。
  • CFOは、資本市場と対話し、資本市場における競争戦略を実行する。人事管掌取締役は、労働市場と対話し、労働市場における競争戦略を実行できなければならない。
    言い換えると、CFOは、資本市場におけるLiBの将来のワクワクを訴求し(エクイティストーリー)、リソース(お金)を調達し、投資(事業投資、M&A)をすることで企業価値を最大化する。
    人事管掌取締役は、労働市場においてこれとパラレルな役割を担う必要がある。
  • 連続的な成長を作っているだけでは、取締役にはなれない。取締役になるためには、「非連続の成長」を演出できなければならない。

 

この答えはなかなか重かったけど、ワクワクした。
LiBの組織を強くしながら、自分自身もより大きな責任を持たせてもらうことを目指す。そのために、以下のように考えた。

 

【2】人事領域における課題

現状、LiBの人事領域には、以下のような課題があると認識した。(そして、他の多くのベンチャー企業も、同じような課題を抱えているのではないかと思う。)

(1)競争戦略の欠如
・「長期で築くポジショニング」:最終何を目指しているのか?
・「競合視点のある打ち手」:LiBは誰と争ってるのか?
・「時間軸の意識」:どういうスピード感、ステップで作っていくのか?今どこなのか?

これらの点について、確固たる戦略を持っていない。

(2)ファクトの欠如
人事マターを「感覚」で話してしまっている。
定性的な会話が横行し、定量的なファクトに基づく議論が足りていない。科学が足りていない。

(3)緻密さ、しつこさの欠如
人事施策に「こだわり」や「執拗さ」が足りていない。ある種の「嫌われる勇気」といえるかもしれない。
なぜメルカリ社は「Go Bold」と書かれたシャツを着ているか?なぜfreee社は「ジャーマネ」という呼び方にしているか?
人事領域は特に、緻密に設計されたしつこい施策が必要である。

…せっかく大きなボールを持たせてもらったので、これらの課題を打ち返していかなくてはいけない。

 

【3】「非連続の成長」を実現するために必要なこと

上記の課題を踏まえ、人事領域において「非連続の成長」を作り出すために、
労働市場における競争戦略を練る
・ファクトに基づく適切な打ち手を企画し、ファクトに基づく振り返りを行う
・こだわりや執拗さを基礎に、緻密でしつこい実行を徹底する
という3つにこだわって仕事をしようと思った。

反対に、
・長期視点や競合視点なく設計された施策
・場当たり的、もぐら叩き的な施策
・ファクトに基づかない施策の提案
・緻密さの欠いた打ち手・実行の初期段階で運用に回ってないもの
といったものは、極力排除する。人事の仕事はえてして、こんな感じになりがちなので。

人事管掌の取締役には、バックオフィスとしての「人事」とは似て非なる役割が求められることになるようだ。